地域の絆をものづくりで深める――日向キャスティングの銅合金鋳造工場に地元老人会が来訪

宮崎県日向市で銅合金鋳造を手掛ける有限会社日向キャスティングは、2025年6月26日、地元の老人会の皆さまをお迎えし、工場見学会を開催しました。
当社の強みである高精度な鋳造技術や、環境に配慮した生産体制を実際にご覧いただき、世代を超えた地域交流を図る貴重な機会となりました。
本記事では当日の様子を振り返りながら、銅合金鋳造の魅力と日向キャスティングならではの取り組み、そして地域とともに歩む未来へのビジョンをご紹介します。

目次

工場見学会開催の背景

日向キャスティングは創業以来、銅合金鋳造に特化して多品種少量生産のニーズに応えてきました。
船舶部品、一般産業部品、キッチン用品などを製造しています。
「人生100年時代」を迎え、人生経験豊富なシニア世代にこそものづくりの面白さを届けたいという思いから、今回初めて老人会向けの見学会を企画。
地元東郷町の老人会の皆様を工場見学にお招きいたしました。

当日のプログラムと見学ルート

見学会は午前9時に集合。 会社紹介と鋳造基礎セミナーを行いました。
銅合金鋳造の歴史や、日本最大級の鋳物製品である『奈良の大仏様』から現代の半導体部品まで、銅が暮らしを支えてきたエピソードに皆さまがうなずかれていた姿が印象的です。

時間内容主なキーワード
9:10溶会社紹介と鋳造基礎セミナー銅合金, 溶解温度, 温度管理
9:30工場見学・砂型造型見学造型砂, ブロー成形, 職人技
9:40仕上げ場・機械加工工場 見学ショットブラスト, NC加工, 旋盤加工
9:50質疑応答・意見交換会銅鍋, 熱伝導,

見どころ 職人技が光る鋳型造りと仕上げ工程

鋳造品質の8割を決めると言われる鋳型造り。
今回は、造型チームが「手込め砂型」をデモンストレーションしました。
手作業ならではの細やかな表面仕上げと、コスト・精度・生産速度のバランスを解説。
さらに、鋳込み後の製品の湯道を切断し、ショットブラストで酸化皮膜を除去。
NC加工機による加工仕上げまで一連の流れをご覧いただきました。

参加者の声と地域連携のこれから

アンケート結果(回収率100 %)によると、満足度は「非常に満足」73 %、「満足」27 %。自由記述欄には以下のようなコメントが寄せられました。

  • 「音や匂いまで体感でき、昔の鋳物工場の記憶がよみがえった」(80代男性)
  • 「女性職人が第一線で活躍している姿に元気づけられた」(70代女性)
  • 「銅鍋の熱伝導性の良さを実感。家族にも紹介したい」(60代女性)

今後は、定期見学会に加え、「親子鋳物教室」や「銅合金アクセサリーづくりワークショップ」を計画中。
地域一体で銅合金鋳造の魅力を発信し、観光資源としての工場ツーリズムを推進していきます。

日向キャスティングの銅合金鋳造が選ばれる理由

  1. 一貫生産体制:設計支援・木型製造・鋳造・機械加工・表面処理・検査までワンストップで対応。
  2. 少量多品種への柔軟性:最小ロット1個からOK。リードタイム最短7日を実現。
  3. 高い熱伝導性能:当社オリジナルブランド『imono』製品の高い熱伝導率による最高の調理体験を実現。
  4. 短納期・緊急対応への強さ:「一刻も早く形にしたい」「現場が止まる前に納品したい」——そんな声に応える体制を構築。設計変更・再鋳造・追加加工にも即応し、試作~量産への移行もスムーズ。
  5. 技術継承と職人力:在籍する職人の平均経験年数は20年以上。若手技術者の育成にも注力し、現場に息づく“手の感覚”とデジタル技術を融合。高難度形状やリバースエンジニアリングにも対応。

まとめ

今回の工場見学を通じて、日向キャスティングが大切にしている「技術」「品質」「地域とのつながり」を、実際の現場で感じていただけたのではないでしょうか。銅合金鋳造という伝統と進化の融合したものづくりの世界に、参加された皆さまが深い関心を寄せてくださったことは、私たちにとっても大きな励みとなりました。

これからの製造業には、単なる生産だけでなく、人と人を結び、地域に根ざした価値を創造していく力が求められます。日向キャスティングはその一端を担う企業として、世代や分野を越えた交流を大切にし、持続可能な社会に貢献できる製品づくりを続けてまいります。

今後も、地域の皆さまに愛される「開かれた鋳物工場」として、見学や体験の機会を広げながら、日向の地から世界に誇れる鋳造技術を発信していきます。

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